コラム【外国人採用にも通用するコンピテンシー面接】

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外国人採用にも通用するコンピテンシー面接

 金口裕也(かなくちゆうや)


 

他社はどのような面接を行っているのだろうと気になる事があります。私が人材紹介業に携わってから、色々な会社の採用面接に同席させて頂きましたが、方法としてはニュアンス面接が多く、手法に関しては確立されていない企業が多いようです。このコラムは当社の人事部の面接手法確立までの経緯とコンピテンシー面接の有効性を記事に書いてみたいと思います。

 

 

好きか?嫌いか?

私は2005年に株式会社マリモに入社しましたが、以前の会社での面接はその場で思いついた質問を面接でぶつけるアドリブ的な面接を行っていました。型にはまった質問が多く、あまり質問の意図を考えずに、当社への動機は?とか将来どうなりたいか?など希望的観測を聞く質問が多かったです。マリモの前任の総務課長にどうやって面接を行えばよいのか?優秀な人を見抜く方法を教えてくださいと相談したところ
・あなたがその面接者を好きか?嫌いか?
・自分より能力が上か?下か?
・何か感じるか?
とアドバイスを頂きました。人事に携わって20年の方が言われるので、そうなんだろうと思い、この方法を2年間やってみたのですが、2年経過して本当にこの様なスタイルで良いのか疑問を持ち始めました。この2年間の採用者を振り返ると、偏った傾向が見られました。
・勢いのある人(体育系) ・良く話してコミュニケーションがうまいと感じる人 ・考えるよりも先に動く人
・人柄が良さそうに見える人 ・将来の夢を堂々と語れる人 etc
こんなアバウトな感じで・・・当時の浅はかな私が好む人・・・・

 

 

採用基準を統一するには

また、当時はマリモが全国展開を活発化しており、営業所が40近くになったため、遠方の面接は現地に一任していましたが、離職率が高く、入社してくる人の能力はバラバラで新人研修の際に営業本部長より『何であんな人を採用したんだ!』とクレームが酷かった事を覚えています。各拠点長が統一された基準もなく自分の好みに合わせた人物をバラバラに採用していけば、今考えるとこういった問題が発生するのは当たり前です。私は頭を悩ませて、当時の担当取締役に相談に行きました。

悩みイメージ図

 

 

能力を推し量る面接手法にたどり着いた

その取締役は以前、マリモがマンション事業を始めたときのマンション分譲1棟目の所長で、分析を得意とされており、『まずは分析から始めなさい、他社はどのようにしているのか?』と指示を受けました。あまり人事の人脈がなかった私は、中途社員にこれまでどのような面接を受けてきたのかヒアリングをかけていきましたが、自分と似たり寄ったりの面接が多く、その取締役に良い報告が出来ませんでした。すると『面接の書籍を大量に購入して探してみなさい』と指示を受け、その取締役も一緒に書籍を読み漁る日々が続きました。ある朝、その取締役から『この書籍の方法は大変良かった、金口君も読んでみなさい』と渡されたのが、下記の書籍です。

→『できる人、採れてますか?―いまの面接で、「できる人」は見抜けない』 川上 真史  (著), 斎藤 亮三 (著)

 

 

真価を発揮するコンピテンシー面接

この書籍を読んだときに『探していたのはこれだ!』と感じ、取締役に『この方法は画期的です。手法を習得すれば全社の採用基準を統一化することができます』と話しました。『では、この方法を水平展開しよう』と取締役より指令が出ました。私自身もこの川上 真史氏の書籍を読み漁り、具体的な手法を追求する書籍コンピテンシーマニュアルに辿りつきました。今でも当社の人事部の採用手法はこの書籍に従い行っています。この手法は過去の行動事例から行動特性を読み取りPDCAがどのレベルでまわっているかを5段階の判断基準で行う手法です。但し、この手法はある程度の訓練と経験が必要です。是非、読んでみてください。

この手法を習得した結果、以下のような人物で行動特性の高い人物も採用できるようになりました。

・動く前にまず考え、その後行動する人

・思考がロジカルで仕事について体系的な組み立てができる人

・目的に対して効果的な道筋を考えることが出来る人

・トライ&エラーを繰り返し目標達成へ効率的に近づく人

・最終目標に対して執着心を持てる人

この手法で今の人事部の中枢的存在になっているK主任もこういった人物です。初めて彼を面接した時、当初の『好きか嫌いか』で考えた場合ではピンと来ていない人物です。

→『コンピテンシー面接マニュアル』 川上 真史  (著), 斎藤 亮三 (著)

 

 

外国人採用にも通じるのか?

私は2012年に初めて在海外の外国人採用に携わりました。この手法は海外の人材にも通じるのか疑問でしたが、インドネシアでの採用の際にこの手法を試してみました。ジャカルタで採用活動をした際に日本語学科の大学に行っているのに、あまり日本語が使えない若者がいました。普通ならここで不合格にするのですが、通訳を使いこの若者に『ダンス大会におけるチームマネジメントとその過程』について深掘りしていったのです。この若者は見事にPDCAがまわっており、表情やしぐさ、行動の際の具体的な数字まで即答したので、嘘はついていない事がわかったのです。この若者は日本に就職できることが決定し、その後持ち前のPDCA能力を働かせ、日本語がもの凄く上手くなって来日し、今は某大手のアパレルショップの副店長をやっています。日本語やアバウトな面接では見抜けなかった人物です。

 

また、中国でも試してみました。現地の独資法人の人事担当を採用する際に、私が現地に駐在していない為、1人で能動的に動ける人がどうしても必要でした。しかし、あまり高い給与で雇うことが出来なかったため、担当者クラスでこのような動きができる人を見極める必要がありました。勿論、このコンピテンシー面接を使い、採用した人物は今では1人で採用、給与計算、人事制度運営、評価など人事のすべての工程を一人で回しています。私達は、外国人の人材紹介でもこの手法を用いて候補者を選出していますので、能力ある人を見極めて、企業様に繋げて参りたいと思います。

 

インドネシア人とのツーショット

某大手アパレルショップ インドネシア人副店長と

 

 

 

 

執筆者: 金口裕也(かなくち ゆうや)

株式会社マリモホールディングス 国際人事部 部長

 

 

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